| 絶景を走る 日本の美しい道 瀬戸内 |
| Ａｋｉｎａｄａ Ｔｏｂｉｓｈｉｍａ Ｋａｉｄｏ |
| 安芸灘とびしま海道 |
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| ドライブ・マイ・カーの舞台になった瀬戸内らしい島の道を走る |
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| 安芸灘大橋（下蒲刈島側から） |
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広島が舞台となった映画｢ドライブ･マイ･カー｣。第９４回アカデミー賞 (２０２２年) で国際長編映画賞を受賞した。この映画で主人公が拠点としていた大崎下島にある御手洗（みたらい）地区は、歴史的景観が残る町として知られこの映画でさらに脚光を浴びている。この御手洗を含め、広島県呉市の南東に位置する下蒲刈島から愛媛県今治市の岡村島までの７つの島を７つの橋で結ぶのが「安芸灘とびしま海道」である。島々が庭園を渡る飛び石（とびいし）をイメージして名付けられた。
呉市川尻町の国道１８５号線から案内板にしたがって、県道の吊り橋では長さ日本一の安芸灘大橋を渡って安芸灘諸島に渡る。そこから、下蒲刈島～上蒲刈島～豊島～大崎下島～平羅島（へらしま）～中ノ島～岡村島まで、全線２車線の広域農道・県道・橋で海岸沿いを走り、穏やかな瀬戸内海と周辺の島々を眺望しながらドライブを楽しめる。本州四国連絡道のしまなみ海道（尾道～今治）と異なり、四国とは橋で繋がっていない。将来的には大崎上島や大三島への架橋計画があり、しまなみ海道とつながれば利便性や観光面で魅力ある地域になることはまちがいないので、早期の着工を期待したい。 |
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| 国際交流の歴史を持つガーデンアイランドの下蒲刈島 |
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| 大津泊庭園 |
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| 蒲刈大橋 潮流みはらし台から |
安芸灘大橋を渡ると最初の島が下蒲刈島（しもかまがりじま）で、海道沿いに２つの公園がある。ひとつめは、橋を渡ってすぐの道路左側に白崎園という景色のいい公園だ。続いて広い駐車場のあるのが大津泊庭園で、芝生や池、簡単な遊具や展望台もあって子どもの遊び場にも最適な場所だ。目の前の海岸は広島特産のカキの養殖筏越しに美しい安芸灘大橋を眺望できる。この島は、江戸時代に朝鮮通信使が立ち寄る港として栄え、当時の様子は蒲刈大橋のたもとにある松濤園（しょうとうえん）で見ることができる。展示されている当時の歓迎の豪華料理にはびっくりするはずだ。見学後は蒲刈大橋を渡り上蒲刈島に移動する。
→ 下蒲刈観光マップ |
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| 瀬戸内海特有の断崖の奇岩を楽しむ上蒲刈島 |
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| 奇岩の展示場、物見橋公園展望台への道 |
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| 穴場の名も無き展望台 |
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| 採石場上から上蒲刈の沿岸道路 |
| ２つ目の上蒲刈島は南側の２箇所ある採石場脇の海岸道路を走る。花崗岩の多い瀬戸内海沿岸や島に採石場があるのは、産業発展のために致し方ない面はあるが、景観の観点からは掘った後は緑化させてきれいにしてねという印象。２つ目の採石場とトンネルを超え、左側の駐車エリアから山に登る道はまるで奇岩の展示場で、次から次に面白い岩が現れる。そして、お薦めの展望スポットの「名も無き展望台」と「物見橋公園展望台」がある。名も無きの方には案内板はなく、道路脇に２台分くらいの駐車スペースがあるのみ。海側の斜面を下ると写真のような白い大きな一枚岩が天然の展望台になっている。ちょっとした秘密基地のような場所だ。物見橋の方は老朽化のため立入禁止（残念）だが、道路脇からでも展望はいい。さらに道を進むと採石場の真上になるが、そこはスリル満点の場所で西側の景色が素晴らしい。そこから先の道は荒れているのでＵターンがよいだろう。 |
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| 春は河津桜、夏は海水浴、とびしま海道随一の観光スポット 県民の浜 |
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| 県民の浜とゾウ岩（マウスオン） |
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| 豊島大橋へ向う直線道路（手前側が橋の前のトンネル、正面は恋が浜方面） |
| 上蒲刈島では、人気の海水浴場の県民の浜には立ち寄りたい。３月には河津桜が咲き乱れる人気の場所だ。小さな岬への遊歩道途中の海岸にはゾウ岩があるので、時間があれば探検するのもよいだろう。浜のさらに先の恵みの丘レストランもお薦めだ。県道に戻り北側の集落へ向う分岐を過ぎた先の豊島（とよしま）大橋へ向う直線道路が素晴らしい。ここは海岸線を走らない区間だが、集落と瀬戸内海を見ながら思わずアクセルを踏みたくなる。スピードオーバーには注意したい。トンネルを抜けた右側に豊島大橋が間近に見える展望台があるが、ここは上り車線（西向き）専用なので帰りに利用したい。 |
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| 爽快な快走路、絶景の一峰寺山展望台、歴史景観の御手洗 |
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| 大崎下島北側の周回道路 |
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| とびしま海道随一の一峰寺展望台 |
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| 御手洗 歴史の見える丘公園 |
| 豊島大橋から豊島の海岸道路を走り豊浜大橋から大崎下島を経て岡村島の人待瀬戸展望台までの区間は、とびしま海道の走りと景色を堪能できる爽快なシーサイドロードだ。大崎下島では、とびしま海道随一の展望を誇る一峰寺山（いっぽうじやま）展望台がお薦めだ。途中の道は完全なみかん道の酷道だが、挑戦する価値は充分にある。Googleでは細かいみかん道は表記されていないが、北側の豊小学校近くに案内板がでているのでそこから登るのがよい。ナビの場合、歴史の見える丘公園から登る道が表示される事があるがそちらからは行けないので注意。また、御手洗（みたらい）の歴史的建造物の保存地区と歴史の見える丘公園を、ルートに加えることは言うまでもない。
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| 県をまたぎ、愛媛県岡村島の絶景展望台で四国を眺望する |
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| ナガタニ展望台 |
| 広島県側の最後の小さな２つの無人島（平羅島・中ノ島）を渡り、愛媛県今治市の岡村島が現時点でのとびしま海道の終点となる。岡村島では南端の美しい砂浜の乗越海岸（サンビーチ）と愛媛方面を眺望するナガタニ展望台がお薦め。立派なナガタニ展望台へのアクセス道路は、短いが狭く急坂で切り返しの必要な急カーブまである。大型車はあきらめて乗越海岸から歩いた方が無難だ。
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| 大崎下島のみかん道 |
本州への帰り道は、走っていない各島の周回道路やみかん道の探検も面白い。周回道路はほぼ全線２車線になっているので、運転のストレスはほとんどない。大崎下島や豊島、下蒲刈島の南西部の周回道路は、夕陽が特に素晴らしいのでお薦めだ。なお、とびしま海道内の指定店舗で１０００円以上購入（合算でも可能)すると、領収書と回数通行券を引き換えてもらえる、つまり帰りの安芸灘大橋の通行料が無料になるので利用しない手はないだろう。蒲刈大橋のたもとの「であいの館」（道の駅相当）で交換すると便利がいいだろう。
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