| 絶景を走る 日本百名道 ２０２２ ＪＡＰＡＮ ＢＥＡＵＴＩＦＵＬ ＲＯＡＤ ＢＥＳＴ １００ |
| 道道１０６号線 サロベツ原野 |
| 北海道 ＨＯＫＫＡＩＤＯ Ｓａｒｏｂｅｔｓｕ ｒｏａｄ |
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サロベツ周辺は、1万年ほど前は海とつながる大きな湖で、そこに生えた植物が枯れ分解されないまま泥炭となって積み重なり、6千年以上の年月をかけてできたのが現在のサロベツ湿原である。栄養の乏しい高層湿原では、厳しい環境に適した様々な植物が次々と花を咲かせ、春と秋にはオオヒシクイをはじめ、多くの渡り鳥がやってくるなど生き物の宝庫になっている。世界的にも重要な湿地（ラムサール条約湿地）として認められている。
手塩と稚内を結ぶ道道１０６号線は、緑と花の広大なサロベツ湿原と日本海の利尻富士を眺望しながら、ただひたすら直進する道路で日本で一番最果て感を味わえる道だ。
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| 手塩から北上すると、右側に白亜の２８基が整然と並ぶオトンルイ風力発電所が迎えてくれる。何カ所か風車側に行ける場所があるので広角レンズを持って撮影に臨みたい。残念なことに、この風力発電は老朽化のため２０２３年９月から建て替えになる予定で、完成後は一基あたりの発電能力が上がるため、現在の２８基から６～１１基に縮小される見込みだ。２３年夏がこの景色を見る最後になる。
次は北緯４５度のモニュメントとパーキングシェルターが撮影ポイント。ここを過ぎると道路に変化が起きる。道路脇のガードと標識がなくなり、いよいよ最果ての北の大地の様相になる。昼間はともかく、夕方ここ走ると最果て感と孤独感は半端ない。タイミングによっては、前にも後にも車やバイクが見えない状態になり、この広い荒野に自分と愛車だけという凄まじい状況を体験することも可能だ。 |
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| この道のハイライトのひとつが、利尻島と礼文島の間に沈む夕陽だ。西海岸を北上するのでどこからでも利尻富士と夕陽は見えるが、最も利尻に近づく夕来（ゆうくる）という少し高台になっている周辺がお薦めだ。駐車スペースもあり車をおいて夕陽との記念写真もゆっくりと撮れる。夕来を過ぎると直線道路は終わりゆるやかに蛇行しながらこうほねの家、抜海と走り、いよいよ夕日ケ丘ＰＡで海岸線とお別れとなる。道道１０６号周辺の東西に走る広域農道も素晴らしく、天北北部広域農道（ミルクロード）、落合広域農道などがお薦めだ。
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