| 絶景を走る 日本百名道 ２０２２ ＪＡＰＡＮ ＢＥＡＵＴＩＦＵＬ ＲＯＡＤ ＢＥＳＴ １００ |
| 道道９５０号線 野付半島 |
| 北海道 ＨＯＫＫＡＩＤＯ Ｎｏｔｓｕｋｅ ｒｏａｄ |
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| 知床半島と根室半島の中間に位置し、オホーツク海に腕を伸ばすようにして広がるのが野付半島は、全長約２６kmの日本最大の砂嘴（さし）である。砂嘴とは、海流により運ばれた砂が、長年に渡って堆積して作られた地形で、日本三景のひとつの天の橋立は、砂嘴が対岸の陸地につながった状態で、この場合には砂州と呼んでいる。海流の浸食によってできた複雑に入り組んだ野付湾は水深が２～5ｍ、比較的浅い湾内の海底にアマモが茂り、野付名物北海シマエビの絶好の棲家となっている。この野付半島の根元から中程にあるネイチャーセンターを結ぶのが道道９５０号線である。ネイチャーセンターから先は一般車両通行禁止である。 |
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| 細長く伸びた砂地の道は、最も細い場所では数十メートルという幅になっている。右を見ても左を見ても海という、なにか堤防の上を走っている感覚に陥りそうになる。素晴らしい絶景が広がっているわけではないが、電信柱や民家も多く普通の田舎町の景色なのに、今にもなくなりそうな細長い半島がこの先どうなるのか、という期待と不安を抱かせる。
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| 半島中央部には、トドマツやミズナラが立ち枯れた「トドワラ」「ナラワラ」が湿地帯に分布する。海水に浸食されたトドマツが立ち枯れた姿を見せる光景は、まさに地の果てを思わせる。荒涼とした風景が自然の摂理を感じさせてくれる。現在でも浸食が進んでおり、いずれはこの光景が見られなくなると言われている。野付半島ネイチャーセンターから木道で約１．５㎞の散策路を歩くと見ることができる。また、シーズン中（4月下旬から10月）にはトラクターバスが運行しており、バスに乗っての散策もできる。
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