| 絶景を走る 日本百名道 ２０２２ ＪＡＰＡＮ ＢＥＡＵＴＩＦＵＬ ＲＯＡＤ ＢＥＳＴ １００ |
| ビーナスライン |
| 中部 ＣＨＵＢＥ Ｖｅｎｕｓ ｌｉｎｅ |
| |
 |
|
ビーナスラインは、長野県蓼科から美ヶ原高原に至る、全長７０㎞を超える日本を代表する山岳ワインディングロードで、元有料道路だったが、２００２年に全線が無料開放された。ルート上には蓼科高原、白樺湖、車山高原、八島ヶ原湿原、美ヶ原高原と信州でも一級の観光地が並ぶ。また、蓼科、八ヶ岳、富士山、南アルプス、中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳、北アルプス、浅間山など、日本百名山の多くをこのルート一本で見ることができる。 |
|
 |
| ルートは大きく５つに分けられる。１）茅野市街から白樺湖までは蓼科高原の別荘地の中を走りながら高度を上げスズラン峠を越えて白樺湖まで。別荘地域を抜けたところにある女の神展望台からは、八ヶ岳と南アルプス方面の雄大な景色が広がる。２）白樺湖から霧の駅までは、八ヶ岳と富士山と南アルプスを見ながら、車山の緑豊かな草原地帯のヘアピンカーブを走る。霧ヶ峰富士見台展望台からは、八ヶ岳と富士山、南・中央・北アルプスの眺望が素晴らしい。車山肩駐車場周辺はニッコウキスゲやレンゲツツジの群落ポイントになっていて、6月から7月の週末は混雑する。遊歩道を少し歩いたビーナスの丘からは三大アルプスを眺望し、山頂登山道を少し登るとビーナスラインの美しい道路線型と北アルプスの景色が眼前に広がる。富士見展望台から霧の駅区間は、最もビーナスラインらしい景色と走りの楽しさを感じられるワインディング区間だ。 |
|
 |
| ３）霧の駅から八島湿原を経由して和田峠までは、直線路の多い高速ワインディングで、草原と針葉樹林が連続する景観の中を走る。途中２箇所の短い橋を渡るが、カーブの路面のつなぎ目で横滑りを起こす危険があるので注意したい。４）和田峠から落合大橋までは、前半はぐんぐんと高度をあげていき、見晴らしのいい三峰山周辺の草原地帯を走った後は、山岳スカイラインの様相で森林の中を縫うようなヘアピンカーブとアップダウンが連続する。５）そして落合大橋先の交差点から美ヶ原高原までは、急勾配の芸術的なつづら折りを登り、終点の山本小屋と美ヶ原高原美術館に至る。
|
|
 |
| 路面状況は蓼科エリアは別荘地ということもあり路面は補修が行き届き走りやすい。冬の除雪も万全だ。車山高原スキー場から富士見展望台の区間は、通行車両が一番多い区間なのでやや路面が荒れたところがあり、ブラインドカーブも多く、スピードの出し過ぎには注意したい。それ以外は全体として高速ワインディングが可能な、景色と走りの両方を満足させてくれる道になっている。落合大橋から先の最後のつづら折りの道路の美しさは何度走っても素晴らしい。車が少ない早朝か夕方に途中で車を停めて上から眺めてほしい。なお順光撮影を狙うなら、午前中は車山から美ヶ原方面、午後はその逆がお薦めだ。 |
|
 |
| 冬季は八島ヶ原湿原から落合大橋の分岐までが閉鎖される。車山高原スキー場を過ぎると車はほとんど走らないので、存分に雪道走行を楽しむことが可能だ。また、美ヶ原高原山本小屋へは、上田方面の和田宿から県道１７８号で行くことができる。雪用シューズで牛伏山に登ったり、スノーシューがあれば大雪原の美しの塔まで足をのばすこともできる。もちろん王ヶ頭まで行くこともできる。ただし、天候によるが風と気温は覚悟が必要で、それ相応の冬装備は絶対に必要である。
|
|